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ブログ

ひきこもり

こんにちは。神戸オイレクリニックのブログをご覧いただきありがとうございます。最近は患者さまから読んでいます。という声を度々かけられて、隠れてガッツポーズしている私です。この全く文才のないブログを読んでいただいていると思うと嬉しいです。毎日の励みになり、皆さんに何かしら伝えられたらと思い、私自身もこのブログのおかげで日々勉強させていただいています。ありがとうございます。

最近はあまり韓国語の勉強をできていない私ですが、語学を学ぶことは昔から好きです。何でしょう。他国の人とコミュニケーションをとろうとしたら、一番は言葉なわけで、国により日本語の意味と全く違っていたり、使っちゃいけない言葉があったり、言葉を通じて相手の文化を知ること事ができるのがとても魅力的です。そんな私は大学生の時、アルバイトを選ぶときは自分が何か学べて、習得できるものと決めて選んでいました。そこで一番思い出に残っているアルバイトはイタリアンレストランです。某有名人が経営するレストランでのウエイトレスです。そこは、一切日本語が禁止。仕事をしながらイタリア語も学べます。みたいなフレーズにひかれて応募し、採用されたのはよかったのですが、、イタリア語なんて全く話たことない私は安易に考えてテンション高くいったのですが、挨拶から注文から全てイタリア語で話さないといけないという難易度のかなり高いバイトで、最初は油断して日本語を話すと何かと怒られていましたが、一緒に入ったバイト仲間と助け合い、最後の方はだいぶそこのレストランで使うイタリア語は話せるようになっていて今では楽しい思い出です。

さて、今日は、ひきこもりについて書いていきます。

ひきこもりという言葉、今はニュースでもよく耳にすると思います。ひきこもりの状態とは、どのような事でしょうか?

ひきこもり状態とは、さまざまな要因によって社会的な参加の場面が挟まり、就労や就学などの自宅以外での生活の場が長期にわたって失われている状態。とされています。ひきこもりは、必ずしも家に閉じこもっているわけではなく、外出をするような方でも家族以外の方との親密な対人関係がない状態はひきこもりに含まれます。

不登校をきっかけとして、ひきこもりになる方もいますし、退職をきっかけとしてひきこもりの状態に陥ることもあります。どなたであってもひきこもり状態になる危険性があり、大きな問題のない家庭でも起きています。

近年、ひきこもりの高齢化、長期化が鮮明になってきています。内閣府の調査によると、ひきこもりの数は15~39歳では推計54万1千人、40~64歳では推計61万3千人おり、7割以上が男性で、ひきこもりの期間は7年以上が半数を占めています。

ひきこもりになってしまうと、社会的な適応度が著しく低下します。さらに長期化するとともに、精神症状や二次的な問題行動を引き起こしてしまう可能性があり、一生を棒に振りかねない状況におちいる場合すら珍しくありません。正確な情報に基づいて注意喚起を行い、抜け出したいと望む方には適切な支援がなされるように窓口を整備し、正しい介入を行うことが重要になります。

ひきこもりの原因として次のようなことがあります。

ひきこもりのきっかけとして大きいのは「不登校」と「退職」です。 学生時代に不登校となり、そのまま卒業や退学になってひきこもりになってしまうパターンが多いことが知られています。 また近年増加傾向にあるひきこもり状態は、会社を退職してから生じるものです。

ひきこもりの原因として、生物学的脆弱性(ストレスなどに弱い性質)やトラウマとの関連については指摘されておりません。 また、遺伝との関連についても指摘されていません。 ただ、性格的に内向的・非社交的な場合はひきこもりになりやすい傾向があります。 ですが、それ以外の方がひきこもりにならないかというとそういうわけでもなく、誰でもひきこもりになりえることが知られています。

では、症状はどのようなことがあるのでしょうか。

ひきこもりとは、社会との密接な関係性がなくなっている状態を指します。 そのため初期の段階では家族以外の方との密接に関わらない状態で認識されますが、ひきこもり状態が長期化すると、周囲から批判や自責の念によって、ひきこもっている本人に非常に大きなストレスがかかります。 そうしたストレスや孤立状況に対する反応として、さまざまな精神症状が生じます。

ひきこもりでは、高頻度に対人恐怖があり、他者によくない印象を与えるのではないか、という葛藤が強い不安をもたらします。 その延長線上で、自己臭(自分の体から臭いが出ていて人から避けられる)、さらに被害関係妄想(他者に悪く思われているに違いないという確信)や被注察感(周囲に見られている)、などの症状が出現することがあります。 強迫観念(頭から考えが離れない状態)や強迫行為(強迫観念から生まれた不安にかきたてられて行う行為)もよく起こる症状の一つです。

その他、抑うつ症状や不眠、自殺したいと思う。 摂食障害、心身症状(心が原因となって身体の不調が現れる症状、心気症状(病気にかかっていると思い込むような症状)などが起きることがあります。 また、家庭内暴力も多く見られ、ときには刑事事件に発展する場合もあります。

そして、ひきこもりを引き起こす原因となった心の病気が隠れているような場合があります。 たとえば、統合失調症や発達障害がひきこもりの裏に隠れている可能性があるため、注意してみていく必要があります。 もし心の病気がある場合には、今ある心の病気、つまりひきこもりの根本にある心の病気を判断し、それに対しての治療をすることが望ましいとされています。

本人がひきこもりをやめたいのにやめれない、周囲に対しても問題を及ぼしている状態では、何かしらの介入が求められます。

ひきこもりの治療には、「ひきこもった原因を探すこと」ではありません。「何が抜け出すことを阻害しているか」を理解し、阻害要因をひとつひとつ取り除いていくことです。大きな阻害要因のひとつが、家族の誤った対応であることが少なくありません。ひきこもりの治療的支援は段階的になされます。

①家族相談

②個人療法

③集団適応支援

本人がもう一度他者と触れ合うことができるように家族が協力することが大切になってきます。

ひきこもりは、どんな方でも発症する可能性があると考えられており、未然に発症を予防することは難しいとされています。そのため、ひきこもりの状態になってから介入します。ですが、医療の介入を必要とするかどうかは、本人や家族がひきこもりに対してどう思っているかが重要になります。本人がその状態に自足していて一人で充実した活動をしていたり、順調に何かの成果をだしている場合に医療の介入は必ずしも必要ではありません。

ですがもし、自分自身がひきこもって孤独に暮らしていて、ひきこもりをやめたいのに、どうしてよいかわからない。毎日つらい。生きててもいいのか。死にたいなどという気持ちを抱えておられるのなら、一人で判断せず、一度、心療内科、精神科にご相談ください。