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アルコール

こんにちは。本日も神戸オイレクリニックのブログをご覧いただきありがとうございます。昨日は休日でした。思う存分寝て、スッキリしました。昨日は何だか疲れをとって元気になりたくて、餃子をまた購入し夕飯に食べました。餃子を食べるときは、無性にお酒が飲みたくなり、缶のハイボールを飲みながら食べて気持ちも上機嫌かと思いきや、疲れがたまっていたりする時の飲酒は最初は気分がよいのですが、段々と気分が悪くなって気持ちは最悪になりました。。飲んだとこをひどく後悔したのでした。。

皆さんはどんな時にお酒を飲みますか?

今日は、アルコール関連障害について書いてみます。アルコール飲料、お酒は、私たちの健康に大きな影響を及ぼすことがあります。アルコールに関連した一過性の障害(たとえばブラックアウトや異常酩酊)は、ほとんどに人が経験されてるものです。

◎アルコール代謝とその影響

日本酒1合(180ミリリットル)には、21グラムのアルコールが含まれています。 これを飲用するとアルコールの血中濃度は飲酒後1時間でピークになり、体重が60キロの人だと1デシリットルあたり約40ミリグラムの血中濃度となります。 その90%が肝臓で代謝され、残りが肺と腎臓から尿中や呼気中に排出されます。 肝臓のアルコールの代謝能力は、1時間で1デシリットルあたり平均15ミリグラム(10~35ミリグラム)です。

アルコールの中枢神経系に対する作用は、少量ならば脳の血流を増加させ機能を活性化させますが、過量となると血流を減少させ活動を抑制します。

アルコール血中濃度0.05%では判断力が低下し、抑制がなくなります。 0.1%では手足の動きが不確かになり、0.1~0.05%をこえると法律的に酩酊とされます。 0.3%になると混乱、混迷呈し、0.4~0.5%で昏睡となります。 それをこえると、呼吸抑制などによって死に至ります。

◎アルコールの精神・身体への影響

お酒に酔った状態は、単純酩酊、複雑酩酊、病的酩酊の三つに分けられます。

単純酩酊は、気分の高揚や若干の抑制解除がみられる一般的な酩酊ですが、複雑酩酊は、平常の態度とちがって怒りやすくなったり、粗暴な行動に走るいわゆる悪酔いです。 病的酩酊は、飲酒によってもうろう状態、またはせん妄状態が生じて、精神運動興奮状態を呈し、その時期の行動を想起できないという特徴がある酩酊です。 この病的酩酊は突発的に発生し、予測のつかない行動に走るため、そこでしばしば犯罪が生じたり、犯罪に巻き込まれたりします。

アルコールが身体に及ぼす影響としては、アルコール性肝炎や肝硬変、食道炎、胃炎、胃潰瘍、食道静脈瘤、膵臓炎、そして心筋梗塞や心筋障害、脳血管障害などが引きおこされます。

アルコール依存(アルコール使用障害)は日本人の患者は約100万人とされています。 アルコール依存とは、アルコールを飲みたいという強い願望または強迫観念があることや、アルコールを飲むことによってさまざまな問題が生じているにもかかわらず、飲酒をコントロールできないこと、飲む量をふやさないと酔った気分にならず、飲む量を減らすと、手が震えたり、動悸がしたりといった離脱症状があらわれることから判断されます。

アメリカで調べられたアルコール依存の12か月有病率は、成人男性で12.5%,成人女性で5%です。 ロシアや南ヨーロッパ諸国では多く見られますが、アジアでも増加しつつあります。

アルコールが体にあたえる弊害はたくさんあり、大量飲酒が長期にわたるとアルコール依存となり、アルコールが飲みたくなる精神依存をおこします。また断酒すると、手足のふるえやけいれんなどの身体依存の徴候が生じます。依存症が悪化すると連続的に飲みつづける連続飲酒の状態におちいります。大量の飲酒が長期にわたると、肝硬変や慢性膵炎などの内臓障害、中枢神経変性や脳の萎縮などの運動障害や精神・知能障害をおこすとされています。

そして、アルコール関連障害は、双極性障害、統合失調症、不安障害、抑うつ障害やなど心の病気と関係しあって発症すると言われています。

睡眠に対しては、飲酒をすると、入眠は促進させますが、かえって中途で目が覚めることが多いとされ、結果的に睡眠の質を低下させ、結果的に不眠になってしまいます。

さまざまな心の不調により、飲酒をし最初は少量だったのがだんだんと大量飲酒になり、受診された際にはお酒を飲まないと眠れないという患者さまがいらっしゃいます。

そして心の不調により、今の自分のしんどい、気分が優れない、眠れない、孤独な気持ちがつらいなどといった症状を何とかしようと夜に飲むだけだったのが、昼間にも飲むようになり、今日だけと思って飲んでいたのが毎日になり、という事も言われます。

心の不調、眠れない、寂しい、つらい、気分が沈むなどの症状はお酒では解決できません。一人で孤独に悩んでどうしようもなくなり、適度な飲酒ができなくなったら早めに当院のような心療内科に受診してください。

適度な飲酒は気晴らしにもなると思いすが、一瞬は気晴らしになったとしても、飲酒しないと眠れない。大量に飲んで忘れたい。などの症状がでているとよくありません。

一度早めにご相談ください。いつでもお待ちししております。