人と自分を比べてしまう
- 2021年9月11日
- クリニックブログ
こんにちは。神戸オイレクリニックです。本日もブログをご覧いただきありがとうございます。今日は、9.11アメリカ同時多発テロの起きた日です。もうあれから20年という月日が流れていますが、当時の日本のニュース速報で流れた映像が今でも鮮明に覚えています。最初は映画のシーンか何かかと思って見ていましたが、テロという言葉が耳に入り、そのビルが友人が働いているところの近くと知り、頭の中が真っ白になり震えが止まりませんでした。連絡がつくまでは気が気でなくて無事でいてと願うばかりでした。友人はその日だけたまたま寝坊して、遅刻してしまい助かったと。もしいつも通りに出ていたら巻き込まれて生きてなかったと思うと。現場は悲惨な状況でたくさんの人が目の前で沢山死んでいて、あの頃から一切記憶から薄れておらず今でも友人はPTSDに悩まされています。人の命を奪う権利は誰にもなくて、本当にいまだに戦争がある国なんかを見ていると胸が苦しくなります。
さて、今日のテーマは、人と自分を比べてしまうです。
人間は誰しも、生活や仕事の中でも人と自分を比べ、一喜一憂することはあるものです。そのことが自分を高めるモチベーションになればいいですが、反対のにコンプレックスになって、落ち込んだり、全てに消極的になってしまうのは考え物です。
●人と比べてしまう人の心理や理由とは?
人と比べると、劣等感にさいなまれたり、優越感に浸ったりと、どちらにしても前向きでない感情に心が支配されてしまいます。しかし、この「人と比べる」という心理を完全取り除くのは難しいのも事実。どうして人は自分と誰かを比べてしまうのか。その理由や心理についてみていきましょう。
・周囲からの評価をずっと気にしている
私たちは子供の頃から、ある意味ずっと競争社会に身を置いています。学校では勉強や運動の優劣、社会に出れば会社名や年収、昇進など常に人と競い、評価を受けながら暮らしているのです。そんな環境の中では、自分で自分を客観的に評価するのは難しく、常に人からの評価を気にし、それを自分を測るものさしにしてしまいがちです。
・比べることで自分の価値が見い出せる
仕事や勉強で精一杯頑張ったと感じても、それが課の中で売り上げ上位に入ったり、クラスの成績で何番だとわかって初めて喜べること、ありませんか。本来、自分の中での満足感や達成感があれば、そのことを自分の価値として評価するべきなのですが、競争社会に暮らしている私たちは、なかなそういう感覚を持てません。むしろ人と比べ、上に立つことでやっと、自分の価値を実感するという方が多いでしょう。しかし言い換えれば、自分で自分を評価できない、自分の能力を信じられないという自信の無さの表れでもあるのです。
・勝っているポイントを見つけ安心したい
何かにつけ人と自分を比べ「あいつより自分の方が勝っている」「これは負けたかも」と勝ち負けばかり気にしている人がいます。そのような思考になる背景には、自分が相手より優れている、勝っているという優越感を手にして安心したいという思いがあります。
・何事も人より優れていないと気が済まない
どんなことでも自分が人より劣っていることを許せない、負けを認めたくない。いわゆるエリートコースを歩んできた人には多く見受けられるタイプです。これまで常に人の上に立ち、挫折した経験がない分、実は自分の弱点にも気づいていても、それを認めたくないが故に、ますます勝ちにこだわる面があるのです。
・誰かに認められたり、褒めてもらいたい
人に自分の存在を認めて欲しいというのは、誰しもが抱く自然な感覚ですが、それが強すぎると自分が見えなくなり、「人に承認せれて初めて自分の存在を感じる」「認めてもらうことでしか自分の存在を感じられない」ということになりかねません。
◎人と比べないようにするための方法
●目に見える物や結果ばかりに意識を向けない
人は数字や順位といった、一目でわかりやすいものには、どうしても目がいきやすいものです。ただそれらが示すには、あくまでも結果でしかありません。そこに至るプロセスや当事者の思いといったものは見えてきません。自分が今やるべきことに集中しましょう。自分が成長すれば数字などの結果は後からついてくるという意識を持つことが大切です。
●自分の目的を明確にし、信念や使命感に意識を向ける
人と比べてしまうと、今取り組んでる仕事においても、自分はあの人より時間がかかってるとか、完成度で負けているといった感情が出てきます。なので、その業務において自分が伝えなければいけないこと、達成したいことといった目的を常に意識しましょう。そうすることで余計な雑念がなくなり、やるべきことがよりクリアに見えてきます。
●感謝の気持ちを表現し、満足感を得る
周囲の人に対して、常に競争相手、敵であるという意識を持っている人がいます。そして自分の評価や成績によって「勝った」「負けた」と思う。そこには共に成長するという概念がありません。自分と関わる人に感謝の気持ちを持ち、それを伝えることで、相手もまたあなたを認め、必要としてくれるはずです。あなたの成長は決してあなた一人で成し遂げられるものではないです。
●人と比べることは、自分の幸せに繋がらないことに気づく
自分と他人は当然、生まれや育ちも違います。考え方もまた違います。その両者がたまたま同じ学校や会社だからといって、その人と比べて上だ下だというのは意味のないことだと思いませんか。誰でも、これまで生きてきた中で育まれた価値観や信念があるはずです。ある人の一番の喜びがあなたと同じわけはありません。人と比べず、自分にとっての喜び、やりがいは何か考えましょう。
●毎日頑張った自分を褒めて、自己肯定感をあげる
一日の終わりに、今日の自分自身を振り返ってみましょう。どんな仕事をこなし、どんな成果があったか。どんな人とコミュニケーションをとったか。自分を見つめ直して評価する、人と比べる前にまず自分を肯定してみる。その中から、少しずつ失っていた自信も戻ってくるはずです。
●自分の良い部分を書き出して整理する
自分のことは自分が一番わかっている、普通そう思いますよね。でもあらためて自分のことを考える機会はあまりないのでは?ノートや手帳に自分の長所を思いつく限り書き出してください。そこに普段意識してないあなたの姿が現れているはず。人と比べるより、自分のいいところを伸ばすことに注力すればよいです。
●昨日の自分を超えられるよう努力をする
人と比べるというのはあくまで相対評価です。それよりも、自分を絶対評価で見るようにすれば、他人のことは気にならなくなります。仕事や生活に関してあらかじめ目標を設定し、どの程度到達できたかを毎日確認していくのです。そして少しでも成長を感じたら自分自身を褒め、もし達成できていないようなら改善していきましょう。人ではなく、昨日の自分と比べることで、新しい日々が見えてくるはずです。