処方薬依存
- 2021年10月6日
- クリニックブログ
こんにちは。神戸オイレクリニックです。本日も診察はじまりました。今日は段々曇り空になってきた神戸です。雨が降りそうな空です。我が家はここ1年くらいテレビはないのですが、何も不便を感じていません。ラジオやネットニュースのほうが情報が早かったりしますし、ドラマや映画も配信サービスを利用すれば問題はなく。そして何よりあのテレビ周りの配線のストレスから解放されたのと、部屋を広く使えることですね。でも、旬なお笑いの方のネタなど全く知らないので、たまに知ってすぐYouTubeで調べるということをしています。YouTubeで調べると意外と情報を得られたりするので最近驚いています。~の仕方、~のやり方などこんなことまで動画に撮ってあげてくれているんだなと思うことがよくあります。便利になりましたね。
さて、本日は、処方薬依存について書いていきたいと思います。
処方薬とは、病気の治療に必要な薬で、医師が処方箋に記載して薬剤師が調剤した薬のことを言います。その処方薬に依存した状態が処方薬依存です。
●どのような処方薬が依存に陥りやすいのでしょうか?
よく知られているのは、睡眠薬(睡眠導入薬)・抗不安薬や鎮痛剤や鎮静剤です。睡眠薬・抗不安薬は一般の人たちは安定剤と言うことが多いようです。鎮痛剤にはNSAIDと言われる薬剤や医療用麻薬などがあり、痛みのある患者さんにとっては必要な薬ですが、依存に陥ることがあるので注意が必要です。鎮静薬は現在では麻酔の一方法として使われることがありますが、鎮静剤の中にも依存性の高いものがあります。
●睡眠薬・抗不安薬の依存の症状の特徴を挙げてみます。
・大量または長時間に薬を使う
・減量を試みても失敗する
・薬への強い欲求
・職場、学校、家庭に対して責任を果たせない。(例えば、睡眠薬を飲み過ぎて次の朝に起きれず欠勤する)
・薬のために、社会的、職業的、娯楽的活動を縮小する。(例えば、休日のドライブに行かずに、抗不安薬を飲んで家でボーっと過ごす)
・耐性(薬が効きにくくなる)
・離脱(薬の効果が切れたときに、不安や不眠などが増強する)
アルコール依存症や薬物依存症と同じように、睡眠薬や抗不安薬を使って自分の辛さを軽減しているうちに依存に陥ることも多いようです。
依存に陥ると、様々な方法を駆使して薬を確保しようと試みます。例えば、20か所以上のドクターショッピングをして薬を集める人もいます。法律や規則を破ってでも薬を大量に入手するという行為が既に依存症の症状といえます。
●処方薬依存症の人にしばしば見られる特徴を挙げてみます。
・自己評価が低い
・本音を言えない
・弱音を吐けない
・孤独感が強い
・不安が強い
・人に頼るのが苦手
著名人が処方薬に依存あるいは乱用したことが報道されることがあります。名を成した人も、内面では孤独だったり、不安だったり、何らかの辛さを抱えていたのかもしれません。
そして、OTC薬にも少量の依存性薬剤を含有する薬があるので、薬局で買う薬といえども依存に陥らないように注意する必要があります。
かかりつけ薬局を持ちお薬手帳を利用することは、処方薬依存の予防や処方薬の誤用防止に有効です。