大切なこと
- 2022年8月10日
- クリニックブログ
こんにちは。神戸オイレクリニックです。
本日もブログご覧いただきありがとうございます。
まだまだ暑い日は続きますし、コロナの感染者も増えています。体調気をつけていきましょうね。
さて、本日は8日にお亡くなりになられた精神科医の中井久夫さんについて。
私は、この中井久夫さんの本を院長のすすめもあったり、講義でも取り上げられることもあり読むようになりました。最初は院長がすすめてくるものだから絶対小難しくてつまんない本なんだろうなと思っていました。
ですがこの中井久夫先生の本はわかりやすく、よくありきたりな上から目線の医者の一方的な情報を与えるのではなく、とてもわかりやすく書かれています。
中井久夫さんは、統合失調症研究の第一人者です。最近では学校内でのいじめについての本なども書かれています。
私は、この中井久夫さんの精神科病棟に入院している患者さんが退院の許可できる診断基準を読んでとても共感したのでご紹介しますね。
「精神健康の基準」
・いやなことは自然に後回しできる能力
・できたらやめておきたいと思う能力
・ひとりでいられる能力、また2人でいられる能力も必要
・ウソをつく能力
・いい加減で手を打つ能力、意地にならない能力 (良い意味でのいい加減)
・しなければならないという気持ちに対抗できる能力
・精神を無理に統一しない能力
こんな感じです。
確かにどれも大切な能力で、なかなかすべてを身にしていくのは簡単ではなさそうですよね。
要するにみんな頑張りすぎて無理したり、焦ったり、気持ちにゆとりがない人も沢山いらっしゃいますよね。
精神の健康を保つにはこのような能力ってすごく大切な気がします。
是非、参考にしてみてください。
そして、もう一つ中井久夫さんの言葉で好きな言葉があります。
何より大切なのは、「希望を処方する」
これは治療をしている患者さんに向けての医師の言葉です。
患者さんの希望の通り治療するという意味ではなく、生きていくうえでの患者さん自身の希望をもてるように治療をするという意味だと思います。
希望があると生きがいにもなりますね。