強迫性障害
- 2021年6月11日
- クリニックブログ
こんにちは。本日もブログをご覧いただきありがとうございます。先日、以前の勤め先の仲良しさんから久しぶりに連絡があり、ブログ読んでるよ。と言われとても嬉しかったのと、退職した後も気にかけて連絡をくれることが本当に嬉しかったです。つながる縁というのは簡単にはきれないなと思いました。自由に行き来が出来るようになったら、会いに行きたいです。
そして、昨日は初めての新型コロナワクチンを打ちに院長と行ってきました。某病院で接種しましたが、受付から最後までなんのストレスもなく終えることが出来ました。ミスがないようにきちんと管理されていてスムーズに進み一瞬で終わりました。そして病院の皆さんの接遇と仕事に対する姿勢が素晴らしく、一言でいうと感じがとてもいい病院で自分も見習わないといけないなと思いました。接種は一瞬だったのですが、昨夜から打った箇所が痛く聞いてはいたものの痛くて寝返りも打てないほどでした。数日でおさまるそうなのでもう少しの辛抱です。2回目の接種は高熱や体の倦怠感があるとたくさん話を聞くので体調を万全にして2回目の接種を受けに行きたいと思います。
さて、今日のテーマは、強迫性障害です。
強迫性障害では、自分でもつまらないことだとわかっていても、そのことが頭から離れず、わかっていながら何度も同じ確認などを繰り返すなど、日常生活にも影響が出てきます。自分の意思に反して頭に浮かんでしまって払いのけられない考えを強迫観念、ある行為をしないでいられないことを強迫行為と言います。例えば、不潔に思い過剰に手を洗う、戸締りを何度も確認せずにはいられないなどがあります。
この強迫性障害はこころの病気に気づかない人も多いのですが、治療によって改善されると言われています。
では、強迫性障害とはどんな病気なのでしょうか?
強迫性障害とは、強い「不安」や「こだわり」によって日常に支障がでる病気です。
ドアに鍵をかけたかな?鍋を火にかけたななかも、と不安になって家に戻ったという経験は多くの人がしていると思います。また、ラッキーナンバーなどの縁起へのこだわりなどもよくあることです。
これらのような不安やこだわりが、度を超しているなと感じることはありませんか?戸締りや火の元を何度もしつこく確認しても安心できなかったり、特定の数字にこだわるあまり生活が不便になったりしている場合は、強迫性障害かもしれません。
強迫性障害は不安障害の一種です。例えば、手が細菌で汚染されたという強い不安に掻き立てられて何時間も手を洗い続けたり、肌荒れするほどアルコール消毒を繰り返したりなど、明らかに「やりすぎ」な行為をともないます。世界保健機構WHOの報告では、生活上の機能障害をひきおこす10大疾患の一つとされています。
強迫性障害の症状には、強迫観念と強迫行為の2つの症状があります。
◎強迫観念とは、頭から離れない考えのことで、その内容が不合理だとわかっていても、頭から追い払うことが出来ません。
◎強迫行為とは、強迫観念から生まれた不安にかきたてられて行う行為の事です。自分でやりすぎ、無意味と頭でわかっていてもやめられません。
代表的な強迫観念と強迫行為をあげてみたいと思います。
・不潔恐怖と洗浄
汚れや細菌汚染の恐怖から過剰に手を洗い、入浴、洗濯をくりかえす、ドアノブや手すりなど不潔だと感じるものを恐れて、さわれない。
・加害恐怖
誰かに危害を加えたかもしれないという不安が心を離れず、新聞やテレビに事件・事故として出てないか確認したり、警察や周囲の人に確認したりする。
・確認行為
戸締り、ガス栓、電気器具のスイッチを過剰に確認する、(何度も確認する、じっと見張る、指差し確認をする、手で触って確認する)
・儀式行為
自分で決めた手順で物事を行わないと恐ろしいことがおきるという不安から、どんな時も同じ方法で仕事や家事をしなくてはならない。
・数字へのこだわり
不吉な数字・幸運な数字に、縁起をかつぐというレベルを超えてこだわる。
・物の配置、対称性などへのこだわり、必ずそうなってないと不安になる。
物の配置に一定のこだわりがあり、必ずそうなってないと不安になる。
このような事が代表的な症状です。
強迫性障害は、私たちの生活の中で普通にする戸締りの確認や手洗いなどの延長線上にあります。自分は少し神経質なだけ。なのか、もしかしたらちょっと行き過ぎかという判断は難しいところです。
次のようなサインがあれば、専門の医療機関等に相談することも考えてみてください。
●日常生活や社会生活に影響が出ている
手洗いや戸締りの確認に時間をとられたり、火の元を確認しに何度も家に戻ったりする結果、約束に遅れたりという問題が生じます。日々の強い不安や強迫行為にかけるエネルギーが大きいと、心身が疲労して健全な日常生活がお送りにくくなります。
●家族や周囲の人が困っている
火や戸締りの確認を家族にも何度も繰り返したり、アルコール消毒を強要したりするなど、周囲の人を強迫観念に巻き込むことも多くなります。その結果、人間関係がうまくいかなくなります。自分では、病気ほどひどくないと感じていても、家族や友人など周囲の人が困っている様子なら、念のため受診を考えてください。
強迫性障害の発症には、性格、生育歴、ストレスや感染症など色々な要因が関係していると考えられますが、なぜ強迫性障害になるか原因はわかっていません。ですが、なぜ症状が続くのか、なにが影響して症状が悪化するかなどは解明が進んでいます。積極的に治療に取り組めば治ることも可能とされています。
強迫性障害の治療としては、認知行動療法と薬による治療の2つを組み合わせるのが効果的だと言われています。認知行動療法は、患者さまが強迫観念による不安に立ち向かい、やらずにいられなかった強迫行為をしないで我慢するという行動療法です。薬による治療は、強迫症状や抑うつ、強い不安があるにでその症状にあった適切な薬を服用してもらうようになります。
強迫性障害は患者さまが治そうという意欲を高めることによって治療効果があがります。
強迫性障害の薬物治療では、服用に不安を感じがちです。認知行動療法がつらく嫌だなと感じることもあります。ですが、医師からの十分な説明を聞き、病気や治療のことが理解できれば、必要な治療であると納得していただけると思います。
そして、強迫性障害は患者さまひとりひとり治療法は違います。当院は患者さまに合わせた治療を行っていきます。患者さまが不安に思ったり、疑問に思うこと、治療法希望などがあれば、何でもご相談いただければよ思います。
手を洗いすぎたり、鍵をかけ忘れたかもと一度確認したのに何度も確認しに行こうとしたり、そのような行動をしている自分自身に落ち込んだり、不安になったり、気分が沈むようになれば、一度、心療内科の受診を考えてみてください。いつでも神戸オイレクリニックにお越しください。