〒650-0021 神戸市中央区三宮町3丁目7番10号 協栄ビル602号
078-977-8338

ブログ

統合失調症

こんにちは。本日も神戸オイレクリニックのブログをご覧いただきありがとうございます。今日は、とても天気のよい週初めのスタートです。昨日は日曜日でしたね。皆さんいかがお過ごしたでしょうか?私は昨日は楽しみにしていた韓国料理のお取り寄せが届きまして、昼食、夕食ともに韓国料理三昧でした。しかも、すべて材料も一緒に入っているので、簡単に本格韓国料理が作れます。本場韓国の辛さは日本の辛さと違い私は個人的に好みでとても美味しかったです。そして、昨日は新しく韓国ドラマを見始めました。ハマりそうな予感です。また楽しみがふえました。

さて、本日は統合失調症という病気について書いて見ようと思います。統合失調症という病気はご存じでしょうか?日本では2002年までは、精神分裂病とされてきましたが、2002年から「統合失調症」という呼び方になりました。

100人に1人がかかるといわれており、決して特殊な病気ではありません。

統合失調症は、こころや考えがまとまりづらくなってしまう病気です。そのため気分や行動、人間関係などに影響が出てきます。統合失調症には、健康なと気になかった状態が表れる陽性症状と、健康なときにあったものが失われる陰性症状と認知機能障害の3つに分けられます。

陽性症状の典型は、幻覚と妄想です。幻覚の中でも、周りには聞こえない声が聞こえる幻聴が多く見られます。その他にも次のような症状があります。

・妄想「テレビで自分のことが話題になっている」「ずっと監視されている」など、実際にはないことを強く確信する。

・幻覚 周りにも誰もいないのに命令する声や悪口が聞こえたり(幻聴)、ないはずのものが見えたり(幻覚)して、それを現実的な感覚として知覚する。

・思考障害 思考が混乱し、考え方に一貫性がなくなる。

 

陰性症状の典型は、意欲の低下、感情表現が少なくなるなどがあります。次のようなこともあげられます。

・感情の平板化

喜怒哀楽の表現が乏しくなり、他者の感情表現に共感することも少なくなる。

・思考の貧困

会話で比喩などの抽象的な言い回しが使えなかったり、理解できなかったりする。

・意欲の欠如

自発的に何かを行おうとする意欲がなくなってしまう。また、いったん始めた行動を続けるにが難しくなる。

・自閉(社会的引きこもり)

自分の世界に閉じこもり、他者とのコミュニケーションをとらなくなる。

 

そして、認知機能障害もあります。

・記憶力の低下

物事を覚えるのに時間がかかるようになる

・注意・集中力の低下

目の前の仕事や勉強に集中したり、考えをまとめたりすることができなくなる。

・判断力の低下

物事に優先順位をつけてやるべきことを判断したり、計画を立てたりすることができなくなる。

統合失調症の発症の原因は正確にはよくわかっていませんが、統合失調症になりやすい要因をもっている人が、仕事や人間関係のストレス、就職や結婚など人生の転機で感じる緊張などがきっかけとなり、発症しやすいのではないかと考えられています。

他の慢性の病気と同じように長い経過をたどりやすいですが、新しい薬や治療法の開発が進んだことにより、現在は多くの患者さんが長期的な回復が期待できるようになっています。

統合失調症に多い幻覚や妄想の症状は、本人は現実味があってそれが病的な症状だと気づくにくいものです。なので周りの人が気づくことが、早期発見の第一歩なります。家族や周囲の方に以下のようなサインがあることに気づいた時には、精神科、心療内科、地域の相談窓口に相談ください。

●いつも不安そうで緊張している

●監視や盗聴を受けていると言うので調べたが、何も見つけられない。

●ぶつぶつ独り言を言っている。

●にやにや笑うことが多い

●命令する声が聞こえると言う。

●打ち込んできた趣味、楽しみにしていたことに興味を示さなくなった。

●人づきあいを避けて、引きこもるようになった。

●何もせずにゴロゴロしている。

●身なりにまったくかまわなくなり、入浴もしない。

●感情の動きが少なくなる。

●他人の感情や表情について理解が苦手になる。

このような事があげられます。

統合失調症はの治療は、薬をつかった治療(薬物療法)と、専門家と話したりリハビリテーションを行う治療(心理社会療法)を組み合わせて行います。

治療によって、幻覚や妄想などの症状を軽くしたり、記憶や注意などの障害によって社会生活機能が低下するのを防ぎ、回復後は再発しないように維持します。

統合失調症は、症状がでている本人は全く自覚がないのがほとんどで、周りも初期段階では気づきにくいこともほとんどです。周りからみて、あれ?なんかいつもと違うなと小さな変化にもし気づいたのなら、そっと寄り添ってあげて欲しいと私は思います。この統合失調症は性格や人柄などは全く関係なく、めずらしい病気ではありません。もし、ご自身が何だか最近、頭がざわざわするな、常に責められているような声が聞こえるなと思っていたり、周りが何かぶつぶつ言ってるな。などという事があれば早めに受診されることをおすすめします。統合失調症は治療がおくれるほど症状も悪化し、回復も遅れてしまいます。本人も周りの方も傷つくことになりかねません。

いつでも当院にご相談ください。