自分を傷つけるサイン 自傷行為
- 2021年6月28日
- クリニックブログ
こんにちは。本日も蒸し暑く、暑い神戸です。暑さで体力がどんどん消耗されますね。皆さんはどんな週末でしたでしょうか?私はと言いますと、週末はあれこれ届いたものを開封したのですが、Amazonセールで買ったワイン。普段の値段も千円未満のワインなのですが更に安くなっていてポチっっとしました。やったー!来た来たー今日早速冷やして飲もうとウキウキしながら開封したところ、まさかの3Lのワインが密封保存のビニールの袋に入っており、思わずキッチンでえーっと言ってしまいました。何も確認せず、購入した自分が悪いのはわかっているのですが、外の箱も瓶の絵柄が書いてあって瓶に入っているワインを想像していた私。何だか残念な気持ちになりました。(自分が悪いのですが)今後はきちんと確認して購入しようと思うのでした。そして、昨日は日曜日だったので、最近の食生活を改善すべく、野菜を大量に購入し、作り置き総菜を作りました。忙しさにかまけて最近は全く夕飯に自炊が出来ておらず、体はむくむし、何だか体の疲れは取れないしで、こんな事はいつか体調を崩してしまうと思い保存がきく総菜を作ったり、切って食べればよい野菜とそれに合うドレッシングなどを買い、朝作れるものは作り、本日から食生活を改善していきたいと思います。
さて、本日のテーマは、自分を傷つけるサイン 自傷行為をテーマに書いて見ようと思います。皆さんは自傷行為というのは知っていますか?
ストレスから自分を傷つける行為が、10代~20代を中心とした若い世代に見られます。自傷行為と言います。
自傷行為は10人に1人が経験していると言われ、その6割が10回以上したことがあるという調査があります。これは100人いると10人が自傷行為をしたことがあって、うち6人以上は10回以上していることになり、意外に多いと感じるかもしれません。これら全ての人が直ちに病院に行くべきと言えませんが、何らかのトラブルを抱えていて、支援が必要な人であると考えられます。
自傷行為で有名なものはリストカットです。刃物を用いて主に手首を傷つけることを言います。リスカと略される場合もあります。リストカット以外でも、手を噛んだり、自分の腕に跡がつくくらい強くつかんだり、身体を血がでるまでかきむしったりすることも自傷行為と言えます。また、壁に頭を打ち付けたり、拳を打ちつける行為も実は自傷行為に含まれます。
その他には、たばこの火を押し付ける、ピアス穴を過剰にあけるなどのほか、髪の毛を抜く脱毛症などもあります。
自傷行為をしたからと言って、自殺したいと思っているとは限りません。
自傷行為は、自分の身体を傷つけることで、精神的な苦痛を和らげようとする気持ちが隠れていることがあります。
・怒り、空虚感、寂しさ、劣等感などの感情が抑えられず、自分を傷つける。
・くりかえし行うことが多い。
・次第に常習化する。
・複数の方法や手段で行うこともある。
・自尊心が低く、自己否定的なことが多い。
では、自傷行為はどんなことが原因で起こるのでしょうか?
一つは遠い昔に自分の身に起きた経験などに影響される、遠(えんいん)というものがあり、これは例えば、幼少期に受けた虐待やネグレスト、学童期のいじめ、子供の時の先天性疾患な治療などに由来します。これらの経験によって、人が信頼できなくなったり、助けをもとめることができなくなったりして、その後の自分の人生において安易にリストカットなどの自傷行為に走りやすくなります。
もう一つは、最近の身の回りの辛い出来事に影響される、近因(きんいん)と呼ばれるものです。これは、親や恋人、親友との葛藤によるものが代表的です。辛くストレスのかかった時の逃避の手段として、リストカットをしてしまうことがあります。また、友人など身近な人に自傷をしている人がいたり、日頃から自傷に関する話題や写真、映像が掲載されているウエブサイトを閲覧していたり、憧れるアーティストや芸能人が自傷の告白しているといった、一種の自己肯定的な文化が存在すると、自傷に対する「心ノハードル」は低くなります。こういった周囲の環境も一種の近因と考えることができます。
自傷行為の原因はこの2つの要因が関係していると言われます。
もし、身近の家族や大切な友人が自傷行為をしていると知った時、きっと初めて見た時は驚かれると思います。きっとやめて欲しいあまりすぐにやめるように言ってしまうと思います。ですが、自傷行為を行う人に対して次のようなことに注意して対処してあげてください。
◎自傷行為を責めない
◎なぜ、行うのか、そんなことをして何になるかなど問い詰めたりしない。
◎精神的ストレスから、自分を傷つける人もいることを伝える。
◎「自分を傷つけたいほど、つらいいんだね」など、苦しい気持ちに寄り添う。
◎傷つけたくなったとき、いつでも話を聞く準備があることを伝える。
◎「一緒に治していこう」と支えになることを伝える。
自傷行為の全てがこころの病気ではありませんが、中には、統合失調症、うつ病、摂食障害、境界性パーソナリティー障害、解離性同一性障害など、こころの病気と重なっていることがあります。
また自傷行為は自殺と区別して考えることが必要ですが、継続して行われる場合には長期的に自殺につながってしまうことも少なくありません。
自傷行為は、その人が何かのSOSを出している証拠です。
ゆっくりと話を聞きながら、早めに心療内科、精神科にご相談ください。そして一人で悩んで抱え込まずいつでも来院してください。