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ブログ

虐待

こんにちは。本日も神戸オイレクリニックのブログをご覧いただきありがとうございます。今日は朝は晴れている神戸ですが、段々と天気が崩れるそうで、折り畳み傘を持参しています。最近、私はお風呂上がりのアイスがやめられません。最近のコンビニ限定などのアイスはクオリティが高く美味しいですね。つい買ってしまいます。

昨夜は、寝る前にスマホの中の整理をしていたら、子供の小さい時の動画が出てきまして、しばらく眺めていました。あーこんな小さかったなー。声もまだ可愛くて、懐かしいなーと。あの頃は子育て真っ最中で、好奇心旺盛の我が子に毎日のように怒っていたなーとふと思い出しました。何かと走り回る活発な子であったため、外出したら他人に迷惑をかけてはだめだと思い、何だか常に怒っていたような気がします。そして、自分のストレスもなかなか発散できない分、子どもに向けてしまっていたなー。よく寝顔みて反省したなーと懐かしくなりました。

自身が子育てをしていると、ニュースで度々流れる子どもに対する虐待。今は本当にたくさんの子どもたちが犠牲になり、命を落としていることに本当に心が痛みます。

今日は、その虐待について書いて見ようと思います。私は今でも衝撃的で忘れない2010年頃の大阪で起きた2児置き去り死事件です。当時ちょうど子どもが同じくらいの年齢でした。度々ニュースで流れていた子ども2人がブランコにのって笑顔の写真を見ると涙があふれるほどでした。何で?こんな小さい子どもたちだけでおいてずっと外出して何とも思わなかったのかな?と色々なことを思いました。幼い2人がどんな思いで母親を待っていたのかなと考えると本当に心が痛いです。どうしてこんな事件が起こってしまったのか、知りたくて虐待についての本をいくつか読みました。

そこには、私は自分自身が知らなかった現実が沢山書いてありました。自分が知らないだけで、世の中には虐待されて育った人が沢山いることを知り、ニュースになったりするのは最悪の事態になった時にだけで、毎日虐待に耐えて生きている子どもたちがいることを知りました。

厚生労働省が定める児童虐待の定義は以下の4種類に分類されています。

・身体的虐待 殴る、蹴る、叩く、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけど負わせる、溺れさせる、首絞める、縄などにより一室に拘束する など

・性的虐待 子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィティの被写体にする など

・ネグレスト 家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かない など

・心理的虐待 言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV)、きょうだいに虐待行為を行う など

そして、虐待死はほとんどの年で50人を超えている。とされ、とても深刻な問題になっています。

とても胸が痛いです。助かったかもしれない命がたくさんあるのだと思うとやり切れません。子どもは親を選べないですし、子どもは目の前にいる親や家族が全てでどんな事があっても一緒に生活するしかなく、どんなに虐待されても、どこに助けを求めていいかもわからないし、誰かに言ったところで、それを知った親に虐待されると思うと言えずにほとんど大人になるまで耐え続けるのです。

そして虐待を受けながら育ち、どんな大人になり、その方たちがどんな苦しい思いを抱えて生活しているかを書いてみます。

幼い頃から虐待をされて育った人は、自己肯定感が極端に低いことが多いとされています。親から否定され、虐待をされ、大好きなお母さん、お父さんに何でこんなにひどいことをされるのか、と考えます。自分の親のことだから悪く思いたくない、親は本当は優しい人なんだ、愛情がある人だと思いたいという心理になり、こんなに殴られたりするのは、自分が悪い子で、価値がないからなんだ。全部自分が悪いからだと思いながら大人になると、自分は価値のない人間、どうせ自分なんて生きてて意味があるのか?とも思ったりします。

そして、過去の心的外傷体験を思い出すような状況は避けたり、感情の起伏が乏しくなり、強い無力感と罪悪感から自尊感情が激しく低下し、抑うつ状態となることが多く、不眠にもなったり、常にオドオドしたり落ち着きがなくなるといった不安定な状態が見られます。

子どもは愛着行動をもてる母親、または母親的存在の人と関わることによって、初めて他者との1対1の人間的な関わりが可能になると言われています。愛着行動が持てないまま育つと、感情が平坦になり、精神活動が低下して、相手をかまわずに誰彼なしにべったりするようになり、思春期の友人関係においても浅くべったりした関係で他人と感情を共有する能力が十分に育たず、べったりすることはあっても本質的なところで関わりをもつことが困難になります。

また、愛着への欲求がありながら、満たされない状態が続くと、満たされない欲望から過食に、満たされない葛藤から拒食になどと摂食に異常を来たしたりします。

親に大切にされて育つことが当たり前ではないという事を知り、私の知らないところで今も虐待に耐えている子どもがいるのであろうと思うと本当に悲しく、何か自分なりにできることはないかと考えます。虐待はきっと閉ざされた環境で誰にも助けてといえず、親が好きだから我慢してしまうのかもしれません。

きっと虐待を受けたその傷は一生消えないし、虐待を受けて育った人にしかわからないかもしれません。

大人になり、自分に価値がない、生きていてもしょうがない。と思ったり、人とどう付き合えばよいかわからない。虐待を受けてきた自分が我が子をどう育てればよいかわからない。や、常にフラッシュバックして不眠になり、精神も常に不安定というご相談をうけることがあります。

皆さんたった一人で悩まれています。生きていてもしょうがない人はいません。きっと大きな心の傷が私たちが思うよりもずっと深くて他人にはなかなか簡単に話できることではありません。きっと一人で孤独にずっとつらい過去と一緒に生きておられると思います。

どうぞ一人で悩まず、当院のような心療内科に一度ご相談いただければと思います。

過去はかえることはできませんが、未来はご自身でいくらでも変えていけると私は思います。生きていることが全てで、少しずつでもご自身の辛かったことや今の気持ちをお話していただき、患者さまの気持ちに寄り添える診察を心がけております。

いつでも神戸オイレクリニックにご相談ください。