言葉の大切さ。
- 2021年5月11日
- クリニックブログ
こんにちは。本日も神戸オイレクリニックのブログをご覧くださりありがとうございます。
文才がなく、アナログ人間の私ですが毎日何かしらを発信していきたいと思いますのでよろしくお願いいたします。
昨日も少し触れましたが、韓流にドはまりの中、韓国語を勉強しはじめたのですが、大好きなパクソジュンの単語帳ももちろん大活躍なのですが最近毎日活用しているのが、語学アプリDuolingoです。クイズ形式でテンポよく進んでいきます。英語と日本語しかわからない私にはハングル文字がななかまだ頭に入ってはいません。そんな時に語学堪能な友人に勧められたのがこのアプリでした。毎日ちょっとずつコツコツやってます。楽しく勉強できるので今のところは続いていきそうです。皆さんも興味あればのぞいてみてください。
さて、本日は言葉の大切さについて書いていきたいと思います。
今の社会では声を出さなくともスマホや携帯電話、パソコンなどで文字で簡単に表現できる時代になりました。その便利さゆえに一度文字で伝えてしまった言葉の訂正はなかなか難しいと感じます。私は一度送信相手を間違えてしまって大慌てした経験があります。事なきを得ましたが、そこから慎重に確認するようになりました。
では、声に出して伝える言葉はどうでしょう。直接言われるからダイレクトに響きませんか。私は今まで言葉で傷ついた経験がいくつかあります。
学生時代に思い切って好きな男性に告白したら、タイプじゃない。とはっきりと言われ大変傷ついたこと。
社会人になり一年目で今ならパワハラと思われますが、まだ入って間もない頃に上司から、すみません。は誰でもいえる。頭なんのためについてんの?ちゃんと使えてんの?と怒られたこと。
まだまだありますが、、。
言葉で傷つくと言われた側はずっと覚えていませんか?
私の知人に摂食障害の娘をもつお母さんがいます。今は中学生。小学校高学年の頃に発症しました。今もまだ治療中です。調子が悪くなるとひどいときは入院しています。
摂食障害という病気はたぶん皆さん一度は聞いたことがあると思います。
食事の量や食べ方など、食事に関連した行動の異常が続き、体重や体型のとらえ方などを中心に、心と体の両方に影響が及ぶ病気です。
摂食障害の症状は様々ですが、10代~20代の若者がかかることが多く、女性の割合が高いですが、社会、性別、社会的、文化的背景を問わず誰でもかかりうる病気でもあります。
私の知人の娘さんは、ある日を境に学校にも行きたがらなくなり、不登校に。そこから食欲がなくなりみるみるうちに痩せていき自身の殻に閉じこもるようになったそうです。そこで、知人は最初は軽いうつ病かと思い、休めば治るかなと安易に考えていたそうです。とにかく無理をさせまいとして、仕事中もいつでも連絡できるようにはしていたそうです。
ですが、ある日帰宅すると家に買い置きしていた食料品、冷蔵庫の中、冷凍庫の中の食品がほとんどなくなっていたそうです。驚いて娘さんに聞くと、「お腹すいたから食べた。」とだけ言われたそうです。おかしいな。と思い問いただしたら娘さんと喧嘩になってしまったため、ちゃんと話ができないまま。
知人は自宅に買い置きの食べ物など一切置くのをやめて過ごして何日か経った頃、娘さんが最近痩せたなと感じてはいたところ、次はゴミ箱に大量の菓子パンの包装紙が、今度は自分のお金でコンビニで買って食べたと娘さんに言われ、ちゃんと食事もしているのになぜ?と聞くと「イライラしたり、落ち込んだらお腹がすく。だから買って食べた。でも食べてもすぐ出すから。」とトイレに行き、知人は排泄かと思ったら嘔吐の音が聞こえたため慌てて行ってみると自分で指を口に入れて吐出していた光景を目の当たりにし娘さんを連れてすぐに病院に駆け込みました。診断名は摂食障害。小学6年生でもうすぐ中学生になる頃でした。体重は標準体重よりもかなり下回り立っていられないほど気力はなくなっていたそうです。
入院治療をしていく中で原因がわかったのですが私はそれを聞いた時とても衝撃を受け、泣きながら話す知人と共に泣いたのを覚えています。
原因は娘さんとすごく仲の良かった友達に、「○○ちゃん最近太った?」と会話の中で何気に言われた言葉だったそうです。私は前から知っていましたが標準体型の娘さんという印象でした。そこから毎日体型や体重を気にするようになり、最初は食べる量を減らしていたのに力が入らなくなり食べてみたら制限なく食べて、食べたら頭の中には太るということで頭がいっぱいになり食べた物を出さなきゃという思いでいっぱいになるそうです。
当時は自ら嘔吐するので吐きだこやマメが手に沢山でき、笑顔もなくなっていたそうです。知人は早く気付いてやれなかったことに悔んでいました。
その言葉を言った友達に恨み節は一切言わない知人でしたが、私は何気に言った本人はきっとこのまま事態を知らないまま生きて大人になるのだろうな。と思いました。
その一言で知人の娘さんは今でも通院し、治療しています。
その話を聞いた時に自分自身もまわりから毒舌と言われるくらいはっきり言葉を発することがあるので、知らないうちに人を傷つけていたかもしれないと反省しました。
文字に表して伝える言葉も、声で伝える言葉も、一つ一つが大切で自分自身は何ともない言葉も他人にとっては傷ついたりする言葉も沢山あります。
相手を思いやることも大切です。
私は、これからもたくさんの人を笑顔にしたり、元気になれるような言葉をたくさん探し、伝えていきたいなと。改めて思います。
当院に来てくださる患者さまひとりひとりがこの場所があってよかった。救われた。と思っていただけるように日々努力し、患者さまひとりひとりが少しでも笑顔多めの日々が訪れるよう言葉を大切に伝えていきたいと思います。
最後に、インスタグラムでもアップしましたが、お気に入りのフクロウです。
ホッコリします。