過敏性腸症候群
- 2021年7月14日
- クリニックブログ
こんにちは。本日も神戸オイレクリニックのブログをご覧いただきありがとうございます。最近は、また新しい韓国ドラマを見始めました。最近まで見ていたのはマフィアが出てくるドラマでした。私のオススメの韓国ドラマの中でも紹介した太陽の末裔というドラマに出ていた俳優さんが出ているのですが、顔はそんなに好みではないのに、このドラマを見終わった後にはなぜかカッコいい!めちゃくちゃいい!と惹かれてしまうのが不思議です。ネタバレするのであまり言えませんが、なんせハラハラドキドキするドラマで大切な人を殺された人間の怒りがうまく表現されていて、アクションも多く見どころ満載でした。そして昨日からまた違うドラマを見始めており毎日の楽しみになってきました。まだまだ当分韓国ドラマにハマっていきそうです。
今日のテーマは、過敏性腸症候群です。腸が精神的なストレスや自律神経失調などの原因で刺激に対して過敏にな状態になり、便通異常を起こす病気です。心身症のひとつともいわれており、症状が現われると、日常生活にも支障をきたすこともあります。
過敏性腸症候群とは、通常の検査では腸に炎症・潰瘍・内分泌異常などが認められないのにも関わらず、慢性的に腹部の膨張感や腹痛を訴えたり、下痢や便秘などの便通の異常を感じる症候群です。腸の内臓神経が何らかの原因で過敏になっていることにより、引き起こされると考えられています。
◎過敏性腸症候群の特徴
・突発的な下痢
緊張感やストレスにさらされる場面で、突発的に下痢になってしまう場合、多くは過敏性腸症候群によるものと考えられます。
試験や会議など、緊張感やストレスを感じるときの突発性の下痢は過敏性腸症候群による下痢が想定できます。
・便秘
便秘も過敏性腸症候群の代表的な症状だと言われていますが、下痢になることによって発症するケースが大半を占めます。便秘の場合、過敏性腸症候群が直接引き起こしている症状というよりは、下痢によって便を出し切ってしまったがために腸が空っぽになってしまったことで現れる症状でもあります。
・下痢と便秘が繰り返される
過敏性腸症候群になると、緊張やストレスを感じたときに下痢を起こしやすくなります。下痢のあと腸が空っぽになって便秘になっても、時間が経ち腸に内容物が溜まり、ストレスを感じると、また下痢をしてしまいます。下痢と便秘が繰り返されるという症状は、アルコールの摂りすぎや生活習慣の乱れ、女性の場合は生理周期にも起因するため。実際に過敏性腸症候群であるかどうかは分かりづらいです。
◎過敏性腸症候群の原因
過敏性腸症候群は、ストレスなどが原因で発症すると考えられていますが、主に以下の要因が挙げられます。
・神経伝達物資の乱れ
腸と脳は密接に関係しており、脳がストレスを受けると、腸にその信号が伝わり、活動に影響を与えます。過敏性腸症候群の場合、セロトニンなどの神経伝達物質が正常に分泌されないことにより、脳からの信号が腸に伝わりやすく、腸が過剰に働いてしまいます。
すると、腸にたまっていた便が校門につながる直腸へと押し出されて便意が起こり、直腸から脳に信号が出されて排便につながる反応(直腸反射)が過度に生じるため、まずは、下痢の症状が発生してしまうようになります。
・自律神経の乱れ
腸の働きは、自律神経によってコントロールされるところが大きく、ストレスや睡眠不足などで自律神経のバランスが乱れると、腸管が正常にコントロールされなくなります。そのため、過敏性腸症候群のになる、過敏性腸症候群である場合は症状が悪化することにつながります。
ストレスは過敏性腸症候群の大敵。生真面目な性格の人や気にしやすい人も、過敏性腸症候群になりやすいといえます。
◎過敏性腸症候群の対処法
・下痢止めは極力使用しない
過敏性腸症候群は、ストレスや緊張を感じたときに、お腹の痛みをともなう下痢として発症することが多く、市販されている下痢止めなどを使って症状を和らげる人も少なくありません。
しかし、下痢止めの使用はできるだけ避けた方がよいとされています。下痢は本来、身体から出し切ってしまうことが好ましいため、薬の力を借りて身体の中にとどめてしまうのはよくありません。
・腸内環境を整える食生活
腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えましょう。善玉菌を増やすには、悪玉菌を弱体化させる乳酸菌や、乳酸菌の活動をサポートしたり、有害物質を吸着したりする働きをもつ食物繊維を積極的にとるとよいです。食物繊維には、レンコンや海藻などに含まれる水溶性と、レタスやキャベツなどに含まれる不溶性の2種類があります。水溶性の食物繊維はお腹の中でゲル状になって腸の中の有害物質を吸着し、便意のかさを増し、便意を起こしやすくなります。不溶性の食物繊維は善玉菌のえさになって腸内環境を整える作用があります。。どちらか一方ではなく、水溶性と不溶性、両方の食材をバランスよく食べるのが理想的とされています。
そして、過剰に気にしすぎないことも大切です。慢性的な下痢により、生活の質が低下してしまうことがあります。しかし、過敏性腸症候群は、悩みすぎてストレスに感じると症状が悪化してしまいますので、深刻にとらえすぎず過ごすことも対処法のひとつになります。
◎過敏性腸症候群の予防法
過敏性腸症候群を完全に予防することは難しいですが、なりにくくなる方法をお伝えいたします。
・ストレスをためない
過敏性腸症候群の予防で最も重要なのは、ストレスをためないようにすることです。ゆっくりお風呂に入る、好きな音楽を聴くなどの自分なりのストレス解消法を見つけて、ストレスケアをしていきましょう。
・お腹を冷やさない
お腹を温めると、便を押し出すぜん動運動が正常に機能します。
・睡眠の質を上げる
質のよい睡眠をとることは、ストレス解消につながる、腸内環境を適切に保つ効果も期待できる、過敏性腸症候群のに適した予防法です。睡眠中は、腸の運動を促す機能がある「モチリン」と呼ばれるホルモンが分泌されます。このホルモンは胃腸が空状態の方がよく働くという特徴があるので、満腹状態で入眠しないことがポイントです。
食事は就寝する3時間前までに終わらせ、食べたものをきちんと消化してから眠るようにしましょう。モチリンの分泌を促し、しっかりとリラックスして眠るためには、眠る前にスマホやテレビなど、光や音に強いものの使用をできるだけ避けて、心身を落ち着けることも大切です。
・我慢をしない
下痢であっても便意を我慢しないことが重要です。便意を我慢してしまうことでだんだんと直腸の感覚が鈍って脳に信号が送られにくくなって便秘を引き起こし、下痢と便秘を繰り返してしまいます。
過敏性腸症候群は自己判断で対処すると、病気を見逃したり症状を悪化させたりする恐れがあります。早めに心療内科、内科を受診してください。